
トマト

トマトの原産地は中南米のアンデス高地といわれ、日本に入ったのは17世紀ごろ。なんと江戸時代頃までは観賞用とされており、食用にされ始めたのは明治時代。本格的に栽培が始まったのは昭和になってからなのだそうです。全国的に様々な種類のトマトが栽培されていますが、冬から春にかけての生産では熊本産がトップ、ついで愛知、栃木、千葉を合わせて全体の約4割を占めます。夏から秋にかけては、北海道、茨城、福島で約3割を生産しています。
栄養のこと
ヨーロッパのことわざに「トマトが赤くなると医者が青くなる」とあり、トマトの栄養が豊富なことがわかります。赤い色はリコピンという成分で、有害な活性酸素の働きを抑える、強力な抗酸化作用があり、ガンや動脈硬化などを予防する効果が高いことがわかっています。ビタミンCとAが多く、血圧を下げてくれるカリウムやルチン、脂肪の代謝を助けるビタミンB6も含まれます。
選び方
ハウス栽培のものは1年中美味しくいただけます。露地物のは6月〜9月が旬です。生食向きのピンク系と赤系があります。ピンク系は皮が薄く果肉も柔らかいので生食に向いています。一方、熱を入れた調理に向く世界的にみると大部分の品種は赤系で、味が濃厚で加熱するとうまみ成分が増すのが特徴です。お尻の放射状の線がくっきりしているもの、ヘタが瑞々しく、張りがあり重量感のあるものが新鮮です。リコピンが多いのは赤い色が濃いものです。また、水に入れて沈むものは甘いといわれています。