
なす

インドが原産地で日本には8世紀ごろ奈良時代に中国から渡来しました。江戸時代には、初なすを少しでもはやくつくろうとする技術もはじまりましたが、あまりに高い値段で売り買いされたために、幕府(ばくふ)が禁止令を出したこともあったようです。今や、米なす、長なす、賀茂なすや青なすなど、日本全国で栽培されていて、地域ごとに特徴のある品種が栽培されています。広島県産では廿日市市の大長なすや広島市の狩留家なすが知られています。
栄養のこと
成分の90%は水分です。なす紺と呼ばれる艶のある紫の皮は、抗酸化作用をもつアントシアニン系の色素で、ポリフェノールの一種です。活性酸素の働きを抑制し血管をきれいにしてくれます。ガンや動脈硬化、高血圧を予防する効果もあると言われています。水溶性なので水にさらし過ぎないよう気をつけましょう。
選び方
切り口がみずみずしく、ヘタがしっかりしていて、トゲが鋭くとがっているものほど新鮮です。皮の色が濃く、ハリとツヤのある傷や変色のないものを選びましょう。露地物は初夏から秋、冬春なすは3月〜5月が旬です。夏秋茄子は初秋まで出回ります。ハウス栽培も盛んなので1年中手に入ります。